世界のディスプレイ、4枚に1枚は「中国製」
日本語 | 2026-01-07 15:00:59
杨雨婷来源:人民網日本語版
気付いているだろうか。私たちの生活は、いつの間にか「スマートディスプレイ」に囲まれている。折り畳めば小さなノートのようになるスマートフォンで最新ニュースや人気スポーツをチェックし、車に乗れば車載ディスプレイが渋滞を避けた最適ルートを提示する。工場では、ロボットアームに貼り付けられたフレキシブルディスプレイに、製造データがリアルタイムで表示される……。こうした日常的な光景は、20数年前には想像すらできなかった。新華社が伝えた。
現在、面積が中国国家水泳センター「水立方(ウォーターキューブ)」7個分に相当する京東方(BOE)のフレキシブルディスプレイ工場では、中国初かつ世界でも初期に位置付けられる高世代AMOLED生産ラインが2025年12月30日、初の製品を正式に点灯した。2026年には量産が始まる予定だ。今後のディスプレイは、より薄く軽量で、より耐衝撃性が高く、表示性能も一段と向上することになる。
0から1へ 国産ディスプレイが「立ち上がる」
第10次五カ年計画(2001-05年)期間中、国は新型ディスプレイを重点支援産業と位置付け、企業に技術導入や研究開発を促してきた。先駆者としての京東方は2008年、韓国・現代の第2.8世代生産ラインを買収した。当時はデスクトップ用ディスプレイしか製造できなかったが、これはまさに「入門の鍵」となり、最初の技術人材を育成した。
真の転機は2012年だ。中国初の液晶パネル生産ラインが安徽省合肥市で完成し、国産テレビの「ディスプレイ不足」問題がついに解決し、液晶テレビパネルの輸入依存構造を打ち破った。
「2025世界ディスプレイ産業発展白書」によると、2024年の中国ディスプレイ産業規模は7400億元(1元は約22.4円)に達し、世界市場シェアは49%を超えた。中国の液晶ディスプレイ産業は20本近くの生産ラインを擁し、生産能力は世界の約70%を占める。「あるかないか」を解決する段階から、「イノベーションの追求」への飛躍を実現した。
上流・下流連携 産業チェーンを強化へ
小さなディスプレイの背後には、巨大な産業チェーンが存在する。最外層のガラスから内部の発光材料、生産用精密機器まで、いずれも欠かせない。現在、中国はすでに完全な「ディスプレイ・エコシステム」を構築している。
上流の材料分野では、彩虹股份のガラス基板、誠志永華の液晶材料、万潤股份のOLED材料などが国産化代替を加速させている。中核設備分野では、中微公司のエッチング装置、大族レーザーの切断装置、欣奕華の真空蒸着装置が相次いで重要な技術的ブレイクスルーを遂げ、産業チェーンの内製化能力が着実に高まっている。
中流の製造分野では、有力企業がひしめいている。京東方は長年にわたり世界1位を維持し、TCL華星や深天馬はそれぞれの得意分野で存在感を示しており、維信諾は、ディスプレイの輝度や硬度で独自技術を有している。
2024年、四川省成都市にはディスプレイ関連企業が120社以上集積し、産業売上高は800億元に達した。2025年には1000億元を超える見通しだ。新型ディスプレイ産業チェーンの完成度は71%、現地調達率は38%に達し、「材料から最終製品まで」を網羅する完全な産業体系が形成されている。
現在のディスプレイは、もはやドラマやニュースを見るだけの存在ではなく、生活のあらゆる場面に入り込む「スマートアシスタント」となっている。

BOE IPC2025で展示された京東方フレキシブルOLEDディスプレイ技術。
消費分野では、折り畳みスマートフォンや超高精細テレビが普及し、その中核となるディスプレイはいずれも「中国製」だ。木目調に見える自動車のアームレストも、実はタッチ操作が可能な曲面ディスプレイで、ナビや音楽再生がワンタッチで切り替えられ、運転をより便利にしている。
合肥の行政サービスセンターでは、スマートディスプレイによる「顔認証による受付番号取得、セルフ手続き」が実現し、手続き時間が大幅に短縮された。北京の亮馬河沿いでは、裸眼3Dディスプレイが文化観光の新たなランドマークとなり、重慶の自動車工場では、ロボットアームに取り付けられた小型ディスプレイによって、作業員が首を回さずに操作パラメーターを確認でき、生産効率が15%向上した。
20数年前の「使えるディスプレイがない」時代から、ディスプレイがあらゆる所に存在する現在に至り、中国の新型ディスプレイ産業は、14年で追いつきからリードへの転換を遂げた。
第15次五カ年計画(2026−30年)に向け、工業・情報化部(省)はMicro LEDやマイクロディスプレイなどの先端技術に注力し、「AI+汎用ディスプレイ」の融合を推進し、産業チェーンとサプライチェーンのレジリエンスをさらに高める方針だ。
中国科学院院士の欧陽鍾燦氏は、「中国のディスプレイ産業は今後も技術イノベーションを強化し続け、世界的な技術競争に積極的に対応しながら、スマートホーム、スマート医療、デジタル文化観光などの応用分野をさらに拡大し、高品質な視覚体験への需要に応え続け、世界のディスプレイ産業を引き続きリードしていく必要がある」との見方を示した。(編集YF)
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