若者の間で「AIペット動画」が人気に

日本語 |  2026-11-06 14:31:02

杨雨婷来源:人民網日本語版

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 秋の田園地帯にある小さな庭には、かまどや農具、ロッキングチェアがあちらこちらに置かれている。ショート動画共有アプリ「抖音(中国版TikTok)」アカウント「猫子柒(マオズーチー)」の動画では、AIが生成した3匹の子猫がここで日々暮らしている。左右の目の色が異なるオッドアイの白猫は、落ち着いていて几帳面で、仕事に熱心に取り組む。茶トラ猫は活発で食いしん坊、いつもそばでいたずらをしたり、騒ぎを起こしたりしている。帽子をかぶった白猫は都会に働きに出ていたが、田舎に帰って来て「田舎の友達」の様子を見に来た。キンモクセイ入り甘酒を作ったり、コーヒーを淹れたり、ラフティングを体験したり、陶器のカップを作ったりするなど、毎回新しい田園生活の物語が投稿される。この3匹の子猫は、多くの若者がオンライン上で可愛がるサイバーペットでもある。中国青年報が伝えた。

 AIが生成するペットのショート動画は、AIショート動画の中で新たに登場した細分化分野だ。近年、こうした動画は抖音、小紅書、Bilibiliなどの動画プラットフォームで頻繁に見られるようになった。データによると、抖音のハッシュタグ「#AIかわいいペット」の再生回数はすでに31億9000万回に達し、16万人余りがコンテンツ制作に参加している。小紅書の同ハッシュタグの閲覧数は7589万回、コメント・議論の件数は11万2000件に上っている。

「猫子柒」の動画

 「猫子柒」の動画が1話ごとの単独のストーリーになっているのに対し、抖音アカウント「阿黄(アーホアン)とこの村)」の動画は、より連続ドラマに近い内容となっている。「阿黄」はAIが生成した黄色い毛色の子犬だ。村にやって来たばかりの頃、村の結婚披露宴に迷い込んでしまい、村の心優しい少女と出会って家に引き取られる。その後、野良の黒猫「煤球(メイチウ)」も引き取るようになる。このデジタルの中華田園犬は、AIが生成する映像を通じて、田舎の温かな日常の一コマ一コマを描き出している。

 「阿黄とこの村」の動画を制作したのは祝不二さん(仮名、26)。祝さんが8月30日、ショート動画プラットフォームに「阿黄」シリーズの第1作を投稿したところ、再生回数は300万回余り、いいねの数は3万件に達した。当初、祝さんは余暇を利用した副業として動画を制作していたが、その副業収入は次第に本業の収入を上回るようになった。自分の時間を自由に使える働き方を追求していた祝さんは、動画制作を新しい職業にしてみることにした。10月末には、広東省珠海市の企業で務めていたアルゴリズムエンジニアの職を辞め、専業でセルフメディアの活動を始めた。

 「猫子柒」の制作者によると、動画制作を始めた4~5月頃は、動画の長さは1分以内で、当時はAI動画生成ツールの利用ポイントも安かったため、動画1秒の生成コストはわずか1~2元(1元は約23.7円)で、1本当たりの金銭的な制作費は40元以内だった。当時は動画を生成するにも順番待ちが必要で、待ち時間がかなり長く、1本の動画を作るのに2日かかっていたという。

 「猫子柒」の制作者によると、今はもう「順番待ち」をする必要はないが、動画を1本作るのに2~3日はかかるという。フォロワーが急速に増えたため、今年6~7月にはアカウントの収益化が始まった。それに伴い、動画の制作クオリティーに対する要求も高まり、制作への投入を増やした結果、1本当たりの制作費は500~1000元になったという。

 動画1本当たりの制作費は1000元に達するが、フォロワー数100万人規模のアカウントが得る収益と比べれば、微々たるものだ。「猫子柒」の制作者によると、収入の内訳は、広告主からのタイアップ案件が70%、プラットフォームからの奨励金が30%となっている。「猫子柒」の制作者は、「実際のペットを使った商品販売と比べ、AIツールを利用すれば、ペットの表現を人間の要求に最大限合わせることができる。この点が『AIペット』を活用した商品販売の強みだ」とする。オッドアイの白猫と茶トラ猫が一緒にキンモクセイ入り甘酒を作ったり、コーヒーを淹れたりしていたショート動画は、いいねの数が27万1000件に達したが、この動画はピーツ・コーヒー(Peet's Coffee)の案件動画だった。

 武漢大学発達・教育心理研究所の陳武研究員は、現在の若者は仕事や生活のペースが速く、ストレスも大きいと指摘する。現実の生活でペットを飼ったり、複雑な人間関係を維持したりすることに比べ、AIペットは病気になることもなく、高額な飼育費用も必要とせず、責任を負う必要もない。そのため、「負担の少ない愛着」や「軽量化された交流」という特徴があり、現代の若者の心理的ニーズを満たしているという。

 「猫子柒」の制作者は、「こうしたAIペットが本物ではないことは分かっている。でも、とてもかわいいから見てしまう。AIペットは一種の『サイバー空間における永遠の生命』だと考えている。芸能人を応援する場合のように、突然イメージが崩れることもなく、理由もなく突然姿を消すこともない」との見方を示す。「猫子柒」では、猫たちはそれぞれの個性を保ちながら、人間のような動作をする。猫が本当に物事を正しく、上手にできるかどうかについてはファンも気にしていない。失敗したり、いたずらをしたり、失態を演じたりしても、その無邪気で可愛らしい姿だけで、ファンにとっては十分愛すべき存在なのだ。(編集KN)

责任编辑:杨雨婷